投資家情報
ADBはトリプルAの格付けを受けた中でも主要な債券発行体で、健全な信用基盤と堅実な財務内容を反映し、国際資本市場および国内外の市場で定期的に資金を調達しています。
信用の基盤
強力なガバナンスと保守的な財務管理、健全なバランスシート、そして加盟国の支持を得た資本構成により、ADBは債券投資家の皆様に最高水準の安全性を提供します。
ADBはトリプルAの格付けに基づいて、投資家の皆様に極めて質の高い投資商品を提供しています。トリプルAの格付けは下記に基づくものです。
ADBは、元本、利息もしくはその他の手数料が6カ月延滞している融資、または、まだ延滞が発生していなくても利息もしくはその他の手数料が期日通りに回収できないと予想される融資については、その事実が判明した時点で未収利息不計上扱いとする方針を定めております。未収利息不計上扱いの融資にかかる利息およびその他の手数料は、ADBがそれを受け取った場合にのみ収入として計上されます。支払期限を過ぎた全ての元本、利息およびその他の手数料が回収されれば、当該融資は未収利息計上扱いに戻ります。ソブリン融資について、ADBは債務繰り延べ合意には参加しないとの立場を維持しています。ノンソブリン融資については、他の手段が尽くされた場合にのみ債務の繰り延べに応じることがあります。
2023年9月30日時点で、未収利息不計上扱いの譲許的ソブリン融資は、一借入人に対して11件あり、残高合計は5億1,900万ドルでした。未収利息不計上扱いのノンソブリン融資は4の借入人に対するものが4件あり、残高合計は1億3,400万ドルでした。
健全なバランスシートと67の加盟国の支持を受けた資本構成により、ADBは債券投資家の皆様に最高水準の安全性を提供します。
応募済資本は、払込資本と請求払い資本により構成されます。
払込資本は、ADBのOCR融資業務に利用可能な資本金の自己資本部分を構成します。これは利益剰余金によって補完され、ADBによる資金調達の基盤を形成しています。
請求払い資本は、ADBの借入先の大規模な債務不履行という不測の事態が発生した場合にのみ、ADBの債権者(主にADB債券を保有する投資家とADB保証債務の保有者)保護を目的として利用することができます。過去にADBが請求払い資本の実行を請求した例はありません。
ADBの出資者はアジア・太平洋地域の開発途上国と先進加盟国合計49カ国、および19カ国の域外加盟国です。 各出資国は、ADBの全ての決定権限を有する総務会に代表を派遣しています。 2021年末現在、出資比率で見たADBの5大出資国は日本と米国(それぞれ全体の15.6%)、中国(6.4%)、インド(6.3%)およびオーストラリア(5.8%)です。
読者の皆様へ: 本ウェブサイトの内容または資料は、黙示的にも明示的にも投資に関する勧告またはアドバイスを含むものではなく、またADBまたはその代理人による有価証券売買の申し込みまたは勧誘を構成するものではありません。詳細については「利用条件」をご覧下さい。
ADBの強固な財務体質を支えているのは次の2つの基本原則です。
ADBは、堅実な財務管理政策によって融資および借入の総額を常にこれらの限度枠内に余裕を持って維持しています。
ADBのリスク管理体制は、ガバナンス、政策およびプロセスという3つの要素を中心に構成されています。ガバナンスを担う最高機関は理事会で、ADBのリスク選好度を決定するリスク関連政策の検討と承認を行います。ADBでは、様々な管理委員会がADB全体に関わるリスク対策の監督や、理事会と総裁に付議される関連稟議の承認を担当しています。こうした委員会には、資産・負債管理委員会、投資委員会やリスク委員会が含まれ、後者はADBのリスクについて高レベルの監督を行い、リスク政策や対策を総裁に勧告します。ADBはまた、リスク管理の枠組みの一部として、独立したリスク管理部を設置しています。
ADBは、業務ポートフォリオの既存案件の信用度をモニターし、新規ノンソブリン案件についてはリスク評価を行い、必要な場合は問題案件の解決に責任を持って取り組みます。ADBはまた、カウンターパーティの信用度、金利リスクや為替リスクといった、資産運用業務における市場リスクや財務リスクについてもモニタリングを行っています。ポートフォリオ全体について、ADBは各種の限度額や集中度をモニターし、貸倒引当金および貸付損失準備金を積み立て、時価評価を行い、適正資本量を評価しています。また、オペレーショナル・リスク管理フレームワークに沿って、自らのリスク選好とリスク許容度に基づいてオペレーショナル・リスクを管理しています。
ADBは、その使命を遂行する上で、(i)信用リスク、(ii)市場リスク、(iii)流動性リスク、および(iv)オペレーショナル・リスクなどの様々なリスクにさらされています。
ADBは、堅実な財務管理政策によって融資および借入の総額を常にこれらの限度枠内に余裕を持って維持しています。
ADBの財務リスク管理の詳細については 『年次報告2019』をご覧下さい。
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流動資産は、融資の実行や債務の返済等に必要な現金の提供を常に可能にし、、財務的なストレスが発生した場合に流動性のバッファーとなり、ADBの収益基盤に寄与するものです。ADBの流動資産への投資はADBの投資方針に従って行われます。その主な目的は、投資資金の安全と流動性を維持することです。
流動資産投資は、国債等の公債、定期預金、銀行等金融機関の無条件の債務、および一定の範囲内で、A-以上に格付けされた社債の形で保有されています。
ADBの流動資産は19種類の通貨で運用され、目的別のポートフォリオに分けて管理されています。運転資本ポートフォリオ(業務用現金ポートフォリオと現金クッション・ポートフォリオ)は、ADBの短期的キャッシュ・フローに活用され、借入金を融資実行まで保有しておくことを目的としています。裁量的流動資産の資金は借入により調達されます。その目的は、キャッシュ・フローのニーズが生じる前に機動的に借入を行うことによりADBの中期資金調達プログラムを柔軟に実施できるようにすることと、資本市場でのプレゼンスを維持することにより短期資金へのアクセスを強化することです。中核流動資産ポートフォリオは、流動性を緩衝するという主たる目的のために運用されます。同資金は主に株式で調達され、2021年末現在、同ポートフォリオにおける主な通貨の平均運用期間は3.0年でした。
流動資産ポートフォリオの2020年および2021年の年末時点の残高と収益率は下記の通りです。
年末時点の残高*(単位:百万米ドル) | 流動資産の年間利益率** (%) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
償却原価 | 公正価値 | |||||
2021 | 2020 | 2021 | 2020 | 2021 | 2020 | |
中核流動資産 | 19,088 | 19,331 | 1.8 | 2 | -0.7 | 4.2 |
業務用現金ポートフォリオ | 514 | 245 | 0 | 0.4 | 0 | 0.4 |
現金クッション・ポートフォリオ | 7,824 | 8,744 | 0.4 | 0.8 | 0.3 | 0.9 |
裁量的流動資産 | 16,460 | 12,991 | 0.5*** | 0.4*** | 0.5*** | 0.4*** |
特別目的ポートフォリオ | 1,037 | 848 | 2.1 | 2.5 | -1.2 | 6.8 |
合計 | 44,923 | 42,159 |
* 再販売契約の下で買い戻した証券、買い戻し契約のもとで譲渡された証券、および投資関連のスワップを含む。流動資産管理の継続的実施により、ポートフォリオの構成は年ごとに変動することがある。
** 償却原価に基づく収益率は、収支一覧表に報告される投資収入および実現損益に基づく。公正価値に基づく収益率には、その他の包括的損益として報告される未実現損益が含まれ、その時々の市場環境に応じて変動する。
*** 資金調達費用に上乗せされるスプレッド。
注:小数点以下の処理により合計が一致しない場合がある。本ウェブサイトの内容または資料は、黙示的にも明示的にも投資に関する勧告またはアドバイスを含むものではなく、またADBまたはその代理人による有価証券売買の申し込みまたは勧誘を構成するものではありません。詳細については「利用条件」をご覧下さい。
2021年末現在、ADBの出資者はアジア・太平洋地域の開発途上国と先進加盟国合計49カ国、および19の域外加盟国です。
非借入加盟国 | 出資比率(2021年)* |
---|---|
27カ国合計 | 66.8% |
日本 | 15.6% |
米国 | 15.6% |
オーストラリア | 5.8% |
カナダ | 5.2% |
韓国 | 5.0% |
ドイツ | 4.3% |
フランス | 2.3% |
英国 | 2.0% |
イタリア | 1.8% |
ニュージーランド | 1.5% |
その他 | 7.7% |
借入加盟国 | 出資比率(2021年)* |
---|---|
41カ国合計 | 33.2% |
中国 | 6.4% |
インド | 6.3% |
インドネシア | 5.4% |
マレーシア | 2.7% |
フィリピン | 2.4% |
パキスタン | 2.2% |
タイ | 1.4% |
バングラデシュ | 1.0% |
その他 | 5.3% |
* 12月31日時点の応募済資本総額に対する割合。小数点以下の処理により合計と一致しない場合がある。
資本市場におけるADBの活動についてのお問い合わせは下記へ。
ジア開発銀行
財務局
資金調達課
6 ADB Avenue, Mandaluyong City, 1550
Metro Manila, Philippines